2001/6    大普賢岳を廻る           与作


   
<<計画>>
  大峰山系を駆けめぐる修験者には付いて行けないが、深山に上り
 荒修行の行程を垣間見ることにします。(石楠花、ツツジも期待)
 大普賢岳→七曜岳→無双洞のコースは変化に富んでいると言う。
 昨年は雨に遭いこの路を断念しました。 今年は天候に恵まれて
 完全踏破出来るように祈念しましょう!
 帰りには「しおのは温泉・山鳩湯」に浸かり疲れを癒して帰ります。

 日時:2001年6月2日(土) 日帰り、雨天中止。(怪しい時は電話)
 アクセス: 阪神高速=柏原インター=国道169=和佐又ヒュッテ(駐車)
 登山ルート: ヒュッテ(180)無双洞(80)七曜岳(85)大普賢岳(1780m)
 (60)笙ノ窟(70)ヒュッテ.....約8時間
 
   <<紀行>>
  日帰りで温泉に浸かって帰る計画で、朝4:40に起床。
 昨年は小雨で山頂までのピストンになったが、この日の好天
 はループコース踏破に期待がかかった。吉野から熊野に通じる
 ルート169号線は来る度に整備され、近年は路も広くなりカーブも
 も緩い。 大台ガ原への分岐点を過ぎトンネルを抜け、新緑に満ち
 満ちた和佐又ヒュッテに8時半に到着した。

  四人で歩き始めるが、小生は足が重く、やや不安を覚えながら
 登る。日頃の鍛練が無く、年々体力が落ちてきたのだろうか。
 そんな思いをシャクナゲの彩りが葬ってくれた。石の鼻から山頂
 にかけて次々と現れる群生は今年も満開で迎えてくれた。
 左右に奈落の谷が落ちるキレットも満開の花が望め、鉄の橋が
 整備されて歩き易い。

  2時間余で大普賢山頂(1780m)に着く。 三グループが居合
 わせ、360度の眺望が充足感を抱かせる。 直ぐそこに稲村ケ岳、
 遥か南に弥山、八経ケ岳がある。 個々に登った山が繋がり、大峰
 の奥駈け連峰を俯瞰して満足感がこみあげる。

(山頂にて、中山・崎田・上田・藤原)

  山頂を後にして「さつま転び」と言う奥駈け路を急降下する。
 笹に覆われた小道をシャクナゲが満開のトンネルを設け、何度
 も立ち止まりつつ歩を進める。 細い尾根に立つと千尋の底まで
 続く岩肌が足をすくめる。

  国見岳(1655m)の手前で昼近く、笹と陽だまりのコブで食事
 する。 大普賢から南の奥駈け路は人も少なく、清々しい尾根
 を満喫できた。 眺望も良く、緑の絨毯の谷まで滑空したくなる。

(シャクナゲ)

  七曜岳の分岐を過ぎ、和佐又方面に入ったとたん、木の根っこ
 の急降下になる。 40度もあるような根っ子路が30分ほど続く。
 程なく滝の音が聞こえ、無双洞に届いた。 鍾乳洞を覗く時間を
 温泉に充てるべく顔を洗って過ぎ去った。

  小砂利と岩が路を細くし、二回ほど巻き路を過ごし、崖に取付
 く直登が始まった。 所々に大きな鎖が続き、ここしか登れない。
 腕力が試され腕が重くなる前に平らな路に出た。

  「底無し井戸」の案内で疲れが吹き飛ぶ、これで直登も終わり
 かと。 斜度70度以上の崖道は急峻で、ガイドブックにも紹介が
 少ない。 逆コースは更に難しい路だろう。(高低差100m強か)
 最後はスリリングな直登になったが、足取りも軽く出発地点に戻
 り、予定通り温泉に浸って疲れを流した。

   <踏破記録>
 和佐又ヒュッテ→笙の窟→普賢岳→国見岳(付近迄行程3時間)
 →七曜岳→無双洞→底無井戸(直登)→ヒュッテ...正味6時間
 予定のルートとは逆に登り、時間も短縮できた。

 8:45(ヒュッテ発)11:50(国見岳前、昼食)15:30(ヒュッテ着)

 

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