むかばきやま    

行縢山を歩く

2007/5/31                                                      崎田信義

 延岡市の国道10号線から高千穂に向い国道218号線を6Km程走り、平田町の標識から北に分け入る。
 山頂は830mの雄岳で、南方が切り立った断崖になっている。東側の雌岳は809m。
 登山口に「青少年自然の家」があり、研修や林間学校に利用されている。

 青少年自然の家→行縢の滝→山ノ神峠→雄岳(山頂)→復路は逆順
 駐車場10:00発(65分)滝(20)峠(45)山頂・昼食(120)駐車場15:00着(10分以内の休憩時間含)

 

 行縢山は延岡市の西にそびえ立つシンボル的な山で、南壁が垂直に切り立っている。 雄岳と
雌岳があり、その間には落差77mの行縢の滝がある。 垂直の岩壁から滴る飛沫は正に天から
の水と言える。
 むかばきの名は山の遠望がその昔、武士が騎馬の際に着けた毛皮のすねあてに似ているか
らだと言われている。

国道から分け入ると岩峰が迫る

行縢神社

    

*青少年自然の家

 道路の脇は準備が整い田植えの時季だ。段々と険しい岩山が近づき登山口に到着する。
側には「青少年自然の家」と言う建物があり、宿泊もでき、天体望遠鏡もある立派な施設で
ある。職員に山路の状況を聞くと心配するような情報は無い模様、傷害後の脚の状態を確
かめて出発する。

 すぐに行縢神社があり、安全を祈願する。奥まった神殿は大木に囲まれ、灯りがともって
いる。 説明板には、昔々の1164年に鎮西八郎為朝がここで武運長久を祈願したとある。
珍しいバクチノキや銀木犀の大木もあり、古色蒼然とした中にも清楚な感じの社である。

 大きな杉や楠の木などの間を抜けると、滝見橋にいたる。 「日本の滝百選」に選ばれて
いる行縢の滝が見える、岩肌を白い筋が下っている。

     

滝見橋から見る

山ノ神峠を下り雄岳へ登る

見上げる行縢の滝

     

*行縢の滝

 本ルートから少し脇路に入り滝つぼ近くまで進める。小学校の生徒70名程と一緒に見上
げる。雨が降らないので、量感はやや少ないが77メートルの高さには圧倒される。岩壁が
水で光り神々しくも見える。
 暫く休憩をとり汗も引いたので、本ルートに戻る。地図では滝の上流の川を横切って雄岳
に登ることになる。

 間もなく巨大な岩の下を通り石畳の径になる、雌岳への分岐を過ぎ、「山の神峠」に着く。
旗が立てられ大きな木の側には祠もある。誰でも山に感謝できる場所、雰囲気の処だ。

*渓流

 滝の上流に位置する行縢川の徒渉ポイントに至る。水量が少なく飛び石もあるので、濡れ
る心配はない。 林間に流れる清流は暑い時には絶好の休憩場所だろう、ここの上流には
「県民の森」もあり、ハイキングコースだ。

   

雄岳(右)と雌岳(左)の空間

行縢山頂(雄岳)から雌岳を見る

   

*山頂からの眺望

 川を渡ると急な上りが始まり、山頂に着く。花崗岩からなる頂きは南に絶壁が落ち、足元
に力が入り、肝っ玉もひんやりする。出発地点の建物が小さく真下に見える。

 東に太平洋を眺め、南には尾鈴山などが眺望できる。北北西に位置する名峰・大崩山は
雑木のせいで目視できない。尾根の縦走路からは見れるようだが、次は大崩山に登ること
にして登って来たルートを引き返した。

  

圧倒的な岩壁(雄岳側)

ニョッキリ迫る断崖(雌岳側)

   

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