比良・武奈ケ岳 雪山登山 |
2005/2/27 中村康之
冬の武奈ヶ岳を一度登ろうと一ヶ月前から計画していたが天候がどうも心配であった。
天気は2週間、1週間前から気に止めていたがこの時期、ウイークデイは晴れ間が覗くのだが、ウイークエンドは
天候が崩れる傾向であった。天候に留意しこの日の決行となった。
コース : (当初)比良駅→イン谷口 →大山口→北比良峠(山上駅)→八雲ヶ原→武奈ヶ岳(往復)
(実際)比良駅→イン谷口 →大山口→北比良峠(山上駅)(往復)
メンバー: 会社仲間、3人
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《8:10 イン谷口 》
イン谷口の比良管理事務所で入山届けを提出して出発する。
タクシーを降りた時で約30cmの雪であったが先へ進むに連れ一面真っ白な銀世界が、目の前に飛び込んでくる。
昨夜はいったいどれくらい降ったのだろうか?
比良管理事務所にて |
《8:50 大山口 》
このまでの道のりでは50cm程の積雪と思われた。この分岐点は金糞峠or北比良峠かの分かれ道である。
昨夜の降雪が新雪となり、分岐点付近の登山者(数名?)の踏み跡を見ると皆、金糞峠へ向かっている。
メンバー唯一の経験者も不安の色を隠せ無いほど雪が深かった。
今回の登山は締固まった氷道(アイスバーン)を想定していたので皆、軽アイゼンを準備しただけであった。
しばらくすると50歳台後半の単独登山者が登ってきて、その方がワカンを装着し進んで行くので御一緒させて
もらう事になった。今回は新雪をラッセルして進む事になった。
それにしても「天の助け」であった。
大山口(登り)にて |
熟練者を先頭に新雪を踏み込んで進むが我々は何度も何度も足を取られ片足全て落ちて(はまって)しまい、
四苦八苦であった。
それにしても、先導者はすごい体力である。結局、約3時間、山上駅まで(ダケ道)をラッセルしてもらった。
通常、登山道では木々に赤色や黄色のテープが目印となって誘導してくれるのであるが、そのテープをも隠してしまう
ほどの雪の量である。2.0m位の積雪だろうか?。
やっとのことで登山道と判る尾根道にたどり着いた。周りの風景写真を撮る暇など全く無く、前進するのに精一杯で
あったので、小休止でハイポーズする。
ダケ道登山道にて |
《12:15 北比良峠 山上駅 》
天候の回復を期待したが、ほんの1、2度の晴れ間を見ただけで、約3時間かけて山上駅に到着した。
通常の倍の時間であった。歩行は100歩に一回位,足を取られ膝あるいは股まで落ちてしまうこと十数回、
皆,疲労困憊であった。
当然、、武奈ヶ岳等見えるわけも無く、上は吹雪である。雪よけする旧ロープウエイ建物は堅固に全て閉鎖されて
おり仕方無く作業車格納庫で車と車の間に人1畳ほどのスペースを確保することが出来た。
それでも、雪よけが出来ほっとしたのは言うまでもなく、安堵な気分であった。
昼食に汁物を取ったおかげで冷え切った体に命の火を灯す思いであった。
当初の予定では武奈ヶ岳登頂であるがこのような悪条件であるため八雲ヶ原→武奈ヶ岳を断念することになった。
13:10に下山開始となる。汗を吸い取った、帽子、手ぬぐい等はこの寒さでカチンカチンに凍って役に立ない。
出発寸前にほんの一瞬雲が途切れ、コヤマノ岳(1161m)を見ることが出来たことは救いであった。
無事,下山出来ることを念じて、復路をたどることになった。
山上駅にてコヤマノ岳を望む |
北比良峠で出会った数名の40〜50歳位の女性パーティは昨日登り、八雲ヶ原でテントを張ったそうである。
この雪の中、さぞ大変であっただろうと察する。装備も80Lザックを背負いさっそうとワカンを装着して下って
行く。彼女達もやはり、武奈ヶ岳は断念したらしい。
話しを聞くと,神戸から来ているそうであるが上級者らしく完全装備であり、感心した。さすがである。
ダケ道の下山は先ほどの女性パーティが下って雪道を踏み固めたせいでかなり整っており大きな支障も無く
順調すぎるほどであった。下山途中に2、3パーティと出会ったが皆、北比良峠山上駅のピストンであろう。
それしても朝とは比べ物にならぬほど、登りやすくなっている。あの時の苦労はいったい何だったんだろう??
登りは必死であったため周囲を眺めることが無かったが、下山時はやっと目を見張ることが出来た。
下記の写真で判断出来るが、積雪は大方、1.0〜1.5m位であった。
大山口(下山)にて |
《14:40 大山口 》
皆、早足で下山するが、私は案の定転び顔から突っ込むこと2回であったが、柔らかな雪のため無傷であった。
1時間30分程の下山行程で皆無事に到着出来た。
《15:00 イン谷口 》
比良管理事務所に寄り話を聞くと昨日(土曜日)日中は少量の降雪であったが明け方は大雪であったをことを聞く。
終着の比良駅まではもう一息である。朝は見る事が出来無かった、琵琶湖の湖面が綺麗であった。
夕方近くに天候が回復し、下方の琵琶湖、今登って着た比良山がはっきりと見える。絶景である。
《15:50 比良駅 》
登山口から駅までは、のどかな田園風景が続き琵琶湖対面の伊吹山、近江富士、鈴鹿山系も雪化粧していた。
今回の登山は、良い勉強であった。このような貴重・究極な体験が出来て大きな収穫であり満足であった。
琵琶湖を望む |
比良山を望む |
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