あらしまだけ      げなんぽ

荒島岳 & 銀杏峰

2009/5/4〜5                                                           淡悠会員&崎田(記)

   
 吹田IC〜名神高速・北陸自動車道〜福井IC〜国道158号線〜大野市
   

銀杏峰 1440m

 いこいの村→名松新道→前山→山頂(ピストン) 写真紀行→こちら
 駐車場10:50発(65分)仁王松(50)前山・昼食25分(75)山頂・休憩10分
  (90)羽衣松(25)駐車場16:30着 約8Km

 

荒島岳 1524m

 勝原スキー場→シャクナゲ平→山頂(ピストン) 写真紀行→こちら
 駐車場9:00発(150分)シャクナゲ平(90)山頂・昼食40分(45)
  シャクナゲ平(105)スキー場・駐車場16:10着 約11Km

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ザゼンソウ (銀杏峰 09.5.4)


   福井県の二座の登山と高速料金千円の恩恵を享受すべく三人で早朝出発した。渋滞
 に遇うが11時前に大野市の宝慶寺いこいの森登山口に着いた。

  名松コースはいきなりの急坂から始まる、径の側に羽衣の松、仁王の松など大きな松が
 枝を広げている。雪も融けて花々が一斉に咲き、上がるにつれてイカリソウ、カタクリ、ニリ
 ンソウなどが続き、山頂下には座禅草の群落までが広がり、正に花の名山だった。

 

<名松新道>

 奥にも駐車場があり周回コースを辿れるが、名松新道をピストンする事にした。高低差
約1000mで明るいうちには下山、勝山市の杉山鉱泉に向かう予定で歩き始めた。

 県民の山歩きコースにも組み込まれたとか、径は整備されていて危険箇所はない。上り
ばかりのルートは息が乱れてくる。雪の下から一斉に草花が芽吹き、ブナの新緑がまぶし
い。 カタクリの花が薄紫の花弁を下向きに開き、イワウチワ、猩々バカマ、チゴユリ等々
が次々に自生、予想外の花のパレードに感激、この時季を選び幸運な歩行になる。
 

 

名松新道入り口

”羽衣の松”

カタクリの花

イワウチワ

ショウジョウバカマ(白)

ショウジョウバカマ(ピンク)

 

<前山〜冠雪>

  700m程上がったピークの前山で昼食を摂る。後続の二人づれ以外には歩く人もいなく
貸切り状態だ。山頂方面は未だ雪が見れる、北の方向には遥かに白山の雄姿が見える。
 標高1300m付近には雪が残り所々その上を歩く、ザラザラ状態だが足が沈む事もない、
水気もたっぷりだ。やがて尾根筋に上がり、周囲の山々が俯瞰できる。笹に覆われた広い
尾根を進むと山頂が見えてきた。

 

1150ピーク・前山

尾根は名残り雪

山頂付近の冠雪

オウレンの群生 (座禅草も群生)

 

<山頂>

 祠のある山頂一帯は平だ、西側から上がった一組が下山準備中だった。 南には冠山、
姥ケ岳、能郷白山などが遠望できる。 東には明日登る荒島岳がど〜んと連なっている。
風が強くなり記念写真を撮って下山開始。

 尾根筋にはザゼンソウの群落が広がり、オウレンも花を付け季節を告げている。特別
にロープなどの防護策もないが何時までも大事にして欲しい場所だ。

 

山頂1440m の小さな祠と大きな標

 

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ブナの大木 (荒島岳 09.5.5)


    大野市から北上する157線は白山の麓へと続いている。 5年前に世話になった勝山市
   北谷の杉山鉱泉に前泊する。 山菜やイワナの刺身、殊にイワナの骨酒が美味しく頂ける
   山あいの宿だ。

    勝原を目指して158号線を東進、行過ぎてスキー場の駐車場へと戻る。案内板には山頂
   まで上り3時間、下り2時間10分とある。 秋田、新潟、神奈川などの車もあり、さすが全国
   区の山である。 


       春の日や日永の宿のイワナ酒 (同行のS氏作)

 

<ブナ林>

 スキー場からコンクリート道の直登を上がると、石ころの路になり50分程でリフトの上端
へ届く。 休止中なのかワイヤーの巻き上げ機が横倒しになっていて、その先から山径に
入る。

 一休みした後、樹林の中を上る。やがてブナの木々が多くなり、樹齢を表わすのか大き
いコブを付けたのもある。この時季は欅やブナの緑でパワーがもらえる。時々黒い虫が飛
び回り中にはメガネの下から侵入するのもいる。(腫れた後で刺された跡が判明)

 

かどはらスキー場の注意書

ブナ林

ブナ林

雪の白山も曇天

 

<シャクナゲ平>

 スキー場から山頂までは約1200mの高低差があり、アップダウンが少なくひたすら上へ
上へと登る。木の階段が何度も続く、早朝出発の人が降りてくる、苦しい息づかいを聞い
て声を掛ける人もいる。

 急坂を数回登り、二時間半経ってシャクナゲ平に到着する。ここは小荒島岳への分岐に
もなっている。昼食の時間だが山頂まで延ばすことにして、軽食を摂る。
 先の方に三峰みたいな山稜が見え、標準の一時間で届くとは思えない。今日はピッチが
上がらずペースは遅い。

 

シャクナゲ平(1204m)

山頂方面(シャクナゲ平から)

 

<急坂>

 佐開林道方面への分岐を過ぎると「もちが壁」と呼ばれる坂になる。階段や鎖、ロープ
などが連続し緊張を強いられる。径の端で残雪が谷へ流れている処は慎重に足を運ぶ。
 最後の上り坂には長いロープがあり、漸く広い山頂へ届いた。石楠花平から標高差320m
を一時間半ほど要し、大きな山容を実感できた。

 

キクザキイチゲ(唯一の花を撮る)

キクザキイチゲ(イチリンソウの仲間)

山頂の一等三角点 (1523.5m)

 

<百名山>

 山頂は広く電波反射板も取り払われて、唯一三角点がしるべになっていた。午後一時に
遅い昼食を摂り休憩する。吾等が最後かと思っていたら3組ほどが上がって来た。 
 同じルートを下る、ブナ林辺りから小雨になり、駐車場に戻る頃には止んだ。急変する山
の天気に手抜きをしないよう諭された。

 市内の田圃は全て苗代が整い、山稜からは鉛色の空を映すモザイク画に見えた。 街中
からはどっしりと座る荒島岳を仰ぎ見る事ができる。千メートル級の山ながら「深田百名山」
に選ばれた理由は分らないが、昔から土地の人々に敬われた山なのだろう。

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