だいせん (みせん)

大山 (弥山)

2020/10/20〜21                                                     9人パーティー(崎田・記)

 大阪・梅田高速バスターミナル−−>大山パーキング (ホテル大山しろがね・前泊)
 弥山 1709.4m、剣ケ峰 1729m

 六合目避難小屋、頂上避難小屋

 夏山登山道→行者コース分岐→石室分岐⇔山頂→行者コース→元谷→大山寺登山口
<上り>
 8:00 宿所発(100分)5合目(80)8合目(15)石室(20)8.5合目(20)山頂 Σ約4時間/標高差940m
  
<下り>
  山頂(70)5合目上・行者道分岐(80)大神山神社(30)登山口着 15:30 Σ約3時間
  

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山頂の東へ連なる弥山、剣ヶ峰(1729m)/rollover 大山北壁 by HT

 


   今年はコロナ禍の影響で恒例の夏山を中止し、代りに秋山の遠征となる。 中国地方・鳥取県の代表的な
   山塊で二万年前までは火山活動をしていたとある。伯耆富士、角盤山の別称もある日本百名山の一つだ。
   西側から見る山容はシンメトリックで富士の姿に似ている。山頂は西から東へ弥山、剣ケ峰などが連なる
   が、稜線の北側と南側は崩落が進み進入禁止だ。 夏山登山道を登り、行者コースを下る7時間半の行程
   に挑んだ。

   9割以上が丸木階段や木道で、気を休める径がないとも云える。 9合目近くからはキャラボクの自然林が
   日本海からの厳しい気候に耐えて広がっている。 頂は神事などが行われていた弥山に頂上碑があるが、
   二年前に崩落の危険が迫り、新に移設し今月14日に完了したとある。確かに真新しく、頂上小屋の改装も
   進行中だった。 昼食後に五合目上まで下り、東へ分岐する行者道を辿る。こちらも木道などが続き黄葉の
   ブナ林で一服できた。 北壁の崩落がパノラマのように見え、元谷からの河原を横切って漸く平道になった。
   樹林が厚くなり、厳かな大神山神社の境内に入り、石畳の参道を下ると大山寺登山口へと戻った。 


   <付記>大山は西から弥山、剣ヶ峰、天狗ヶ峰、象ヶ鼻、三鈷峰などが連なる山体の総称で、最高地点は
   剣ヶ峰の標高1729m。 明治時代に大日本帝国陸地測量部が弥山山頂に三角点を設置、標高1713mとした。
   戦後は国土地理院が測量を行い、1961年に弥山の東100mの位置に三角点を移すと1711mだった。2000年
   鳥取県西部大地震で頂上付近が崩落し、三角点を再設置し1709mになる。
(自然公園財団鳥取支部HP抜粋)

 

 

<夏山登山道を登る>

 
  高速バスで約3時間半、伯耆町の大山パーキングバス停に降り立ちマイクロバスで大山町へと向う。
行く手に大きな裾野を広げた大山がせまる。 周囲には1000m超の山がないので、更に雄大に見える。 
宿所は大山寺参道の傍にあり、近くの大山ナショナルパークセンターで情報を仕入れ、その足で大山寺
橋を渡り夏山登山道に入る。  阿弥陀堂へ参り、登山道を分けた僧兵コースを進む。トラバ−ス気味に
川を渡って大山寺本堂へ向うと、光のイベントの準備中だった。

 翌日は朝八時に宿を出発する。代表的な夏山登山道を登り、五合目近くの分岐から行者登山道を下る、
7時間半の行程だ。 幸い好天に恵まれて橋の袂で山頂へと運ぶ石を拾って出発する。 前日散策した
阿弥陀堂脇で息を整え、長い長い丸太の階段に踏み入れる。先の先まで階段が見え、ジグザグ径もなく
段々と脚が重くなる。先頭組みも見えなくなり、五合目上で行者谷コースの分岐に届く。
 緩やかな階段が終わり、この先からは岩径や急な石段も混じり、勾配もきつくなる。 左側が開けて、
北壁から崩落する石や砂礫が幾筋にも白い川のように見え、まるで北アルプス・涸沢カールの様相だ。
6合目の避難小屋は改築中で、ここからは大きく迫る北壁を仰ぐことができた。

(因みに登山口から行者谷分岐まで、地図上の高さ460m、水平距離1270mで平均勾配は19.9度。その
先八合目付近までは、高さ350m、水平距離740mで平均勾配は25.4度にもなる)

 

大山寺本堂

大山寺橋の上から大山遠望

夏山登山道

 

 

<大山頂上>

 
 八合目下から勾配が緩くなり緑の木々や木道の路が見えてくる。丸々した広い頂や低木のダイセンキャ
ラボクの中に柱を建てた木道が連なる。 山頂への分岐を分けて石室へと向う。元は避難用の室で後の
池の水を汲んで降りる禅定が行われた所だそうだ。 木道を上り詰めると山頂広場に届いた。大勢の人が
板敷きの壇に座り休んでいる。 先頭組みは既に引き返したのか、周回路では会えなかった。我々も弁当
を開いて休憩をとる。

 全方位の眺望で北に弓ケ浜と中海が俯瞰でき、東には剣ケ峰を戴く大山の鋭鋒が連なる。崩落の危険
があり、立入りはできないが鋭い峰々は霊峰にふさわしい。  「大山頂上」碑の前で記念写真に納まり、
5人で下山を始める。

 

大山キャラボクの中を抜ける木道

眼下に弓ケ浜・日本海

山頂碑の脇から望む剣ケ峰

 

 

<行者道を下る>

 
 五合目上の分岐まで戻り、行者谷方面へと進む。  木道と丸木階段が続くが、登りの苦しさを忘れて
足取りも軽い。 ブナ林に入ると目の前が黄色や茶色に染まり、別世界になる。 やがて灰白色の大きな
岩石や小石の谷筋に入る。 崩落した北壁が永い年月をかけて辿り着いた”河原”で、治山開始100年の
碑も立つ。 南方を見れば視界いっぱいに北壁が占め、雄大な大山を見上げる。

 水量が少ない河原を二度跨ぐと平道になり、緊張も解けてくる。大堰堤の脇から樹林帯へと下り、川沿
いに進んで大神山神社の奥宮に着いた。 神仏混交の様式で風格があり、長い石の参道を降りると大山
寺下の登山口へ届いた。 宿所へ向い二時間待った先頭組と合流、全員で健闘を称えあった。

  

 

ブナ林

北壁の崩落岩を止める堰堤

大神山神社(オオカミヤマジンジャ)・奥宮

 

PS:22日に烏ケ山 1448mを踏破する予定でしたが、朝から雨になり諦めました。
GoToトラベルキャンペーンに恵まれ、35%割引と地域クーポンを頂きました。

 

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