いしづちやま

石鎚山

2008/5/3                                                      崎田信義(記)

 西条市・東予港〜国道11号線・登山口〜県道12号線〜石鎚登山ロープウェイ・下谷駅
 石鎚山・天狗岳 1982m (石鎚山・弥山 1974m)

 駐車場→ロープウェイ成就駅→成就社→鎖場→弥山・石鎚神社→天狗岳(復路は逆順)
 成就駅7:55発(30分)石鎚神社成就社・休憩10分(145)石鎚神社・昼食50分
  〜天狗岳往復30分・
石鎚神社(70)試し鎖(90)成就駅15:10着

参考地図 こちら

 西日本最高峰の石鎚山に仲間三人と共に登った。 予てより岩稜鋭鋒と聞いていたが、聞
きしに勝る迫力のある山だった。
 石鎚は役(エン)の行者が開山した修験道の霊山で、日本各地やハワイ、ブラジルまで遥拝
所があるそうだ。好天にも恵まれ、老若男女が行き歩き、山頂まで登れない老夫妻が木陰で
祈りを捧げる姿はとても印象深かった。


石鎚山・天狗岳

 

<中宮・成就社>

 この山行き計画は半年前から仲間がプランを建て、船便から宿の手配までを仕切ってもらっ
た。 大阪南港を夜に出航するフェリーは大型連休前夜とあって、通路まで多くのお客で溢れ
ていた。幸い特別室が予約できていたので、快適な船旅から始まった。

 西条市の東予港に着き、ロープウェイ下谷駅に向かう。既に数台の車が駐車、隣よりも100
円高い場所に停める。 駐車の間隔が少し広いので安心だよと、商売上手な話に納得しつつ
その先にあるロープウェイに乗る。

 一気に900m程上昇し標高1300の成就駅に降り立つ。 身づくろいして歩き始めると程なく
中宮・成就社へ着く、数軒のお店や宿屋が建っている。成就社は諸願が成就するとの意味で
ここから山頂に向かって遥拝する人も多くあるそうだ。現に普段着で参る人にも遇った。

石鎚神社・中宮成就社

残雪もある石鎚山北壁

アケボノツツジ

シハイスミレ

試し鎖

一の鎖

 

<鎖場>

 八丁坂を下る路の側にはアケボノツツジが咲き、新緑を透かしてピンクの花びらが映える。
鞍部を過ごすとやがて「試しの鎖場」に至る。 想定以上の大きな鉄鎖は頑丈にできている。
 山頂までには更に三つの鎖場があり、自信のない人には迂回路もある。 試しはパスして
本番に臨むことにした。

 中間点の前社ケ森小屋で休憩、ぶっつけ本番の鎖場に備える。 山頂の朝霧もとれ、北壁
が眼前に迫る。一番目の鎖は33mだそうだが、黒光りする岩壁に足を掛け、三点を固定して
脚を伸ばして吾が身を持ち上げ、上の鉄鎖を握り懸垂よろしく引上げて登る。所々歩幅が合
わない、届きそうな壁の突起を探して思い切り脚を伸ばす。下を見る余裕などはない。
 二番目の鎖は65mでハードな岩壁が続き、数年ぶりの岩登りになった。ついに三番目の鎖
はエスケープして迂回路を辿る。仲間の二人は全ての鎖をクリアーして頂上社に立った。

 

天狗岳北側の絶壁

石鎚神社・頂上社

 

<山頂・弥山>

 石鎚神社がある弥山は頂上小屋もあり、大勢の人で賑わっていた。11時も過ぎたのでお昼
を食べながら仲間を待つ。360度の眺望が開け、北東には瓶ケ森山の草原が手近にあり、南
は面河渓へ向かう登山道がなだらかに望める。

 登山者とは別に白装束をまとった信者も着いて、ほら貝が鳴る。山開きの7月1日から10間
は大祭が催され霊気が溢れるそうだ。昔は大祭の間は女人禁制だったとか。

    

石鎚山・天狗岳 (尖端1982mは向こうにある)

 

<最高峰・天狗岳>

 仲間が着き、交替で空身になって岩峰・天狗岳に向かう。神社の前から東に下るが、岩稜
の狭い路を戻る人と交替で行き交う。 岩峰の南側は注意しながら進めるが、北側は絶壁で
足がすくむところだ。

 斜めに聳える岩峰は危険箇所もあり、若いハイカーも足が進まず途中で引き返す場面もあ
った。10分ほどで真新しい石の祠が建つ尖端に着いた。 四国山脈の西端にある最高峰は
五月晴れの山嶺を見下ろせる処だった。

   

北東に瓶ケ森を眺望

南は面河渓へ続く路

 

参考地図 (国土地理院)

ロープウェイ・山頂成就駅⇔石鎚神社成就社

八丁坂⇔前社ケ森

弥山⇔天狗岳  頁先頭へ→戻る

石鎚山は西日本最高峰 1982m、 関西最高峰は大峰山 1915m、 静岡県の黒法師岳2057mが2000m超の最南端

club-tanu club-tanu club-tanu  紀行文・写真集 総合目次へ戻る club-tanu club-tanu club-tanu