けなしやま

毛 無 山

2013/9/23                                                         崎田信義

 新東名・新富士IC〜R139〜朝霧高原グリーンパ-ク入口〜駐車場
 毛無山 1946m、 最高点 1964m

 駐車場→登山口→不動滝展望台→五合目→尾根分岐→山頂→縦走路→地蔵峠
 →金山沢→ガレ場→比丘尼ノ滝→登山口→駐車場

 なし
 駐車場 8:30発(25分)登山口(40)滝見台(60)五合目10分休憩(110)山頂・昼食30分
  (60)地蔵峠(30)沢源頭(60)ガレ場(40)お宮(25)駐車場16:40着
  Σ約8時間10分
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  朝霧高原へ今年二度目の機会が訪れた。富士山の西にあり広大な裾野には農場やキャンプ
場 などが沢山ある。静岡と山梨の県境尾根には雨ケ岳〜毛無山〜雪見岳〜天狗岳〜長者ケ岳
などの峰が連なっている。

 二百名山の一つでもある毛無山は高原から抜き出て、ぽっこりと聳える。  地図では高低差が
1100mほどで、下から見ても急峻な山容だ。 麓集落から登り、尾根を南へ進んで地蔵峠から沢
沿いを下山する周回コース、案内本では7時間半とある。

 山頂は富士山須走口五合目1970mとほぼ同じ高さ(富士宮口五合目は2380m)で、頂きから
富士山と対峙できるのも楽しみだ。

 

朝霧高原を広げる富士山 (山頂から)

 

<直登の連続>
 

 新富士ICから国道を北上しグリーンパーク入口の先に、登山者用の臨時駐車場がる。 三連休
で隣りのオートキャンプ場は賑わいを呈している。 登山口まで20分ほど歩く、麓集落には江戸
時代に金山で栄えたとの案内板があり、今も名跡を継ぐ家並みがある。

 麓宮に参り、山径を進むといきなり涸れた川を横断する。傍の堰堤付近が登山道と沢の分岐点
で、沢径を下山してここに戻る予定だ。
 木の根っこに混じり岩が目立ってくると、坂の始まりだ。 一合目の標識が登山道を示し四号目
付近には滝見展望台がある。 谷を挟んで右前方に帯状の白い筋、高さ100m程もあり、見応え
がある。

 大岩の坂が連続し、百十メートル毎に〇合目の標がる。 一箇所だけ平坦な所があり、ヘリの
レスキューポイントだそうだ。 巻径はほとんど無し、直登の連続で、少し上がっては息をつぎ疲
れたら休憩の繰り返しだ。 単独行程はマイペースで進めるメリットもある。
 八合目下で後から来たハイカーがスイスイと追い抜く。 初めては厳しいよとの事、下りの沢も
相当に厳しいとアドバイスをもらう。

 九合目を越えて漸く尾根縦走路に出た(1910m)。登山口から3時間半、目一杯の体力を使った
感じだ。尾根は植生も変わり針葉樹の大木もある。 少し進んで山頂に到達、数人が休んでいた。
 東には視野いっぱいに富士山が裾野を広げ、雲をたなびかせている。 山頂は白い雲で鮮明に
は見えないが、疲労を和らげる絶景だった。

 

駐車場から見る毛無山

登山口

直登の岩みち

五合目 (標のマツダランプPRが懐かしい)

尾根縦走路と出合

山頂・一等三角点

 

不動滝 (高さ100m)

枯れ木のオブジェ

 

 

<沢沿いの下り>

 時間を考慮し昼食のおにぎり、おやつを納めて直ぐに下山開始する(13時)。 縦走路を南へ
急降下、樹林帯は苔生した枯木、倒木があり分水嶺にもなってるようだ。一時間弱で峠に至る
が第二地蔵峠だった。身延町へ下る分岐点で、一組のパーティーも休憩中。沢の下り口はこの
先にあるとの標識、更に10分南進する。

 小さな祠、地蔵が並び縦走路が続いている。次のピークが金山で、名前の通りだったのかも
知れない。峠から急坂を沢に向かって下る。 砕けた岩やコロ石が続き、断崖の支沢に出合う。
ロープで降りると沢の源頭部分か、反対側にテープが見える、そこを登り左岸を下る事になる。

 台風18号の影響か落ち葉に混じり、小枝もある。 段々と沢幅が大きくなって、渡渉が始まる。
数本の支沢が合流する所もあり、テープが目印になる。雑木が岩に絡みつき、勾配のある激流
を想像させる。細い踏み跡やテープを頼りに何回も渡渉する。
 金鉱の原石を窯いた釜跡の標識(1300m付近)が立つが、こんな奥地にまで踏み込んだ人力
は凄いものだ。 因みに峠の西側には「信玄の隠し金山」と云われた遺跡もある。

 何箇所もある滝や川岩を過ごし、左岸にとりつくと、ガレ場に出合う(1100m付近)。 台風の
影響か布ロープが切れた危険個所に遭遇、岩盤の留め金が崩落していた。足を心持ち浮かせ
乍ら腕で岩を引き寄せて乗り越える。 更に同じようなガレ場、ここのロープはセーフだった。

 比丘尼ノ滝に至り、難儀な沢径からハイキング径になった。 漸くお日様に照る部落の森が見
え、登りに分岐した地点に着いた。 峠から3時間強、麓宮にお礼参りして、車に戻った。
 気象条件により地蔵峠からの沢径は禁止との看板もあるが、幸いにも水量も減っていて難路
を下る事ができた。 ただ体力、注意力を消耗する山行きだった。

 

地蔵峠

源頭から流れる沢の終端

金鉱石の焼き釜跡

荒れた沢

ガレ場(崩落で垂れた布ロープ)

渓谷の様相の滝群

比丘尼ノ滝

麓集落の奥に建つお宮

 

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