しらかみだけ

白神岳

2012/10/20                                                          5人パーティ(崎田記)

 (青森県深浦町に前泊) 国道101号しらかみだけ登山口駅〜林道・駐車場
 白神岳 1232m、 最高点 1235m

 登山口まで車→旧登山口→二股分岐→水場・急坂→マテ山下→十二湖分岐
 →山頂 (往路を下る)

 山頂手前に避難小屋
 駐車場 9:00発(10分)登山口(40)二股分岐(60)マテ山下(120)十二湖分岐(20)山頂
 往路下る(170分)
駐車場16:50着 Σ約7時間50分(休憩50分含)
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 白神山地は平成5年、屋久島と並んで日本で初めてのユネスコ世界遺産(自然遺産)に登録
された。青森県の南西部から秋田県北西部にかけ広大な原生林が広がり、ブナ天然林が世界
最大級の規模で分布していると言う。青森県西目屋村と秋田県藤里町二箇所に世界遺産セン
ターがあり、その規模(総面積 13万haのうち約1万7千haが遺産登録)の大きさを象徴している。

 ブナ林は関西でもあちこちにあるが、東北の森はどのようなものかと興味は募るが、広大な
原生林や山塊の一部しか歩けない。 民間信仰のオシラサマ・白神さまが山名になったそうだ。
 この地方で有名なハタハタも魚偏に神と書き、神さまからの贈り物だとも言われる。 まさしく
白神山地もそのような縁起の山なのだろう。

 JR五能線しらかみだけ登山口駅の前から、細い林道が続き車で登山口へ進むことができる。
仲間と一緒にブナ林を抜け、尾根では強風を受けて頂上に届いた。北の海からは早くも冬の兆
しか冷たい風が吹き、天空から差し込む光の束が観えて白神を印象づけた。

 

白神岳から十二湖分岐への尾根

 

<蟶山・マテヤマ分岐まで>

 青森県の山歩きは初めて、前日は岩木山で初冠雪に遭い、天候の急変をあじわった。日本海
に面した深浦町不老不死温泉に泊り、翌朝は途中の十二湖に立ち寄り、登山口の駐車場へ9時
前に到着した。 バスも駐車、聞けば千葉県からの団体だと言うが、既に出発していた。

 吾らも後を追うように身支度して旧登山口へと歩き始める。 一人でストックも持たない婦人と
後先になるが、途中からは抜かれてしまう。ほどなく二股分岐に至るが、新たなルートは荒れて
いて歩行禁止とある。 植林地帯を抜け、自然林の中から甲高い声がして、猿の姿が目に入る。
熊避けの鈴は鳴らしているが、彼らには効かないだろう。(日本猿の北限は青森県下北半島)

 だんだんとブナやミズナラの大木が立ち並び、湧き水を汲み乍ら別組が憩っている、最後の水
場そうだ。大きな荷を担ぎ、無人小屋で泊るそうだ。
 この先から30分ほどの急坂が続き、漸く尾根らしき所に着いた。 マテ山の三角点は離れてい
るのか、見過ごして先へと進む。一時間毎に休憩を取るが、なかなかペースが上がらない。自分
も膝を痛めているので、無理には急げない。

 

駐車場

旧登山口

ブナ林 (マテ山下)

ブナの径 (マテ山上、山頂まで2.3Kmの標)

 

<十二湖分岐〜山頂>

 緩やかな尾根の左右では葉が染まり、所々に足元を照らすような黄色い小路が続く。 ブナの木
が山の恵みを象徴する様に屹立し、同じ紋様はないがその樹皮が古色蒼然とオーラを放っている。

 先行した団体や婦人が折り返して下ってきた。 吾らのペースが遅いようで、僅か400mほどの
高低差だが分岐点までは未だ時間がかかる様子、少しペースを上げて漸く十二湖分岐点に届いた。

 行く手に山頂らしきピーク、避難小屋が目に入る。分岐手前の尾根では風が激しくなり、笹や枯れ
草がザワザワと音を立てるほど、日本海沿岸の天気の急変を目の当たりにする。

 山頂は小高いピークで標識と三角点、全方向遮るものが無い眺望だ。 小さな波の日本海は眼下
に、津軽方面の見通しは悪いが、前日の岩木山は視認できた。 登りに5時間も要したので、帰りの
時間を考え、写真に納まり直ぐに下山を始める。 相い前後した泊まり組から「遠路からよ〜ぐ来て
くれたね!」との言葉にほっこりした。

 

黄色い小路

日本海・黄金崎方面

山頂から避難小屋方面

暗くなる前に下山

 

PS;

 夕闇がせまり、往路を急で下った。逆に上がってくる人も3,4組ある。 小屋に泊り夕日
朝日も期待できるのか?3時間弱で駐車場に戻り、暗くなった国道を秋田県・八森いさりび
温泉へ向った。 翌最終日は八郎潟を経て男鹿半島へ、入道崎となまはげ館に立ち寄り、
寒風山から晴ればれ日本海も見渡せた。 秋田空港を起点に八甲田山、岩木山と周回した
山旅は無事に完了、想い出を深めた仲間に感謝です。

 

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