うしろやま ・ ふなきやま

後山・舟木山

2008/4/15                                                          崎田信義(記)

 中国自動車道・作用IC→国道373号→国道429号→美作市(旧東粟倉村)後山キャンプ場
 後山 1345m (岡山県最高峰)

 後山キャンプ場→女人堂→行者本堂→滝の上部〜危険な藪こぎ→後山山頂→舟木山→駐車場
 後山キャンプ場駐車8:30発(40分)女人堂(20)東山・御本社の分岐碑(40)行者本堂10分休憩(30)
  滝の上部(90)
昼食30分(20)山頂・休憩20分(20)舟木山(70)駐車場15:00着 Σ6時間30分

 

 雪が溶けた後山に登ろうと三人で出かけた。岡山県西粟倉村に前泊し、翌日に尾根に上がり
二つの山を巡った。行者川の上流にある奥の院から先はテープのみが頼りで、一時間強のヤブ
漕ぎを続け、行者径を必死に登って山頂に届いた。(一般的には推奨できないルート)
 尾根路からは氷ノ山の残雪が遠望でき、真西にある那岐山は春霞の上に眺望できた。舟木山
からはジグザグ路と岩径を下った。緊張の連続で擦り傷もあとから気がつく山歩きだった。
 
<行者本堂>

 キャンプ場から東に細い路を進むと、道仙寺から行者川沿いに上がった路と合流する。
ここからは苔むした岩壁や雪が運んだ石ころ径を登ることになる。やがて母御堂(女人堂)
の建物に至る。小さな鳥居があり、これから先は女人結界との表示がある。この付近は
西の大峰とも呼ばれ、修験者の行場になっているそうだ。

 この日は誰も参る人はなく、我々3名で上へ上へと難路を進む。昔の道しるべか折れた
石碑があり、左手は御本社(行者本堂)と案内してあった。登るほどに流れも少なくなり、
踏み跡も薄くなる。女人結界に入り一時間で本堂に到達した。 大岩に抱かれたように
立派な社があり、周囲には修験者の建物もある。よくぞこの奥に建てたものだと驚いた。

 
    

女人堂(母御堂)

分岐の碑

奥の院(行者本堂)

ヤブ漕ぎ(背丈を越える竹笹の連続)

    

<竹笹をヤブ漕ぎ>

 本堂の東裏に水を引くホースが敷設してあり、そこから微かな踏み跡が見える。本堂下
に西へ下る路も見える、下りるにも難儀だし、後山への尾根を目指して踏み跡とテープを
頼る事にする。ここでは判らなかったがこの先に大きな笹の藪が待っていた。

 木の根っこや岩をつかみながらピンク色のテープを頼りに進む。 地図には何も記載が
なく、カニの横ばいで歩幅も小さくなり、ガレ場が連続する。滑り落ちたら怪我は必至な場
所だ。修験者の霊場の径と想像しながら、東上を目指す。滝の上を過ぎるころからテープ
が見えなくなり、やがて竹笹の藪にはいってしまった。本堂から山頂まで300mほど上る
ことになる。

 大きな竹を掻き分けて笹をつかみ身体を持ち上げる、下に踏んだ竹に足をとられる事も
度々ある。背丈を越える高さに難行を強いられ、一時間上がっても尾根に出合わない。
 時折見える尾根筋や南の山並みから大凡の位置を想定し、進路は間違っていないと確
認する。やがて正午のサイレンが聞こえ、三人並んで倒木の上で昼食を摂る。


<尾根筋>

 
腹ごしらえを終えて力を発揮、更に笹ヤブを漕ぎ上がり、漸く尾根に辿り着いた。山頂も
目前に迫り足取りも軽く、尾根を五分位歩いて後山(板馬見山、行者山、教霊山の別称も)
に着いた。ここは岡山県最高峰で、兵庫県では第三位の高さの山頂だ。

 はるか北東には氷ノ山を眺望、残雪を抱くなだらかなスロープがひときわ目立つ。必死
に登った安堵感もあり、青空と白いハイライトが印象深かった。

<舟木山遊歩道>
 
 
山頂から西に進み、舟木山から下山を開始する。行者本堂の上りルートと違い、広い
路が続き、やがてジグザグの桧林道に入る。更に下ると川沿いの岩路になるが、秋に
は紅葉と清水が映えると期待できる。一時間強で無事に駐車場へ帰り着いた。
 同行のUさんは沢登りも熟練者でNさんも屈強の山男だ、チームワークで周回できた。

   

後山山頂・岡山県最高峰(1344.6m)

氷ノ山(兵庫県最高峰1510m)を遠望

舟木山(1334m)

コース見取り看板

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